カテゴリー: サン・ジミニャーノ

朝。ひと気のない広場をぬけて葡萄畑に下りる。もうもうと土埃を上げて三輪トラックが追い越してゆく。埃が静まると糸杉と葡萄畑が見えてきた。生垣のように低く繁った葡萄棚で、一本だけ高く伸びている。描き始めると、丁度教会の鐘の音が聞こえてきた。

祈り サン・ジミニャーノ

朝。ひと気のない広場をぬけて葡萄畑に下りる。もうもうと土…

ホテルのダイニングから毎朝眺めた塔のある風景。時代を経て積み上げられた煉瓦や石が柔らかい表情を見せている。飛び交っていたツバメの群れを描こうと思ったら、さっといなくなってしまった。

サン・ジミニャーノ 石の塔

ホテルのダイニングから毎朝眺めた塔のある風景。時代を経て…

町の城壁を出て畑の道を歩く。葡萄農家の道具小屋に人の気配。「ボンジョルノ!ポッソ~~スケッツォ?」カタカナ発音で声をかけると、おばちゃんが「シー!シー!プレーゴ!プレーゴ!」身振り手振りでO.K.サイン。裏庭に小さなブランコが作ってあった。

サン・ジミニャーノ 葡萄農家の庭

町の城壁を出て畑の道を歩く。葡萄農家の道具小屋に人の気配…

サン・ジミニャーノの緑の門を出ると道はだらだら下り坂。ピンクの夾竹桃が花盛り。ねじれている花びらを一つ一つ描くのが面白くて、時間を忘れてしまった。

サン・ジミニャーノ 夾竹桃の坂道

サン・ジミニャーノの緑の門を出ると道はだらだら下り坂。ピ…

どこまでも緑の海のように広がる葡萄畑の片隅で、一枚一枚葉っぱを描いていく。迷子のような気分。こんな遠いところへ来て私は何をしているのだろう。何のためにでもなく、炎天下ただただ葉っぱを描く。今はこれを描くしかない。いつの間にか頭が空っぽになり、楽しくなってくる。うれしくなってくる。帰り際、葉っぱの先のつるが朝よりも延びたような気がした。

成長 サン・ジミニャーノの葡萄畑

どこまでも緑の海のように広がる葡萄畑の片隅で、一枚一枚葉…

サン・ジミニャーノの町を歩いていたら、小さな石の家の庭にパラソルが出ていました。小さな明かりとりの窓から話し声が聞こえて、石の町に温かさを感じました。

黄色いパラソル

サン・ジミニャーノの町を歩いていたら、小さな石の家の庭に…

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